自己分析-自分自身を観察する

自己分析は、あらゆる場面で求められることがあると思いますが、個人で起業・開業する方は、非常に重要になってきます。事業運営の方法を、自分の持っている資質に合ったを方法を選べばその道は歩きやすく、資質に沿っていない方法を選べば、非常に困難な道になる可能性が高いためです。

 

目次

自己分析の前に

他人と接して気づくこと、自分自身を観察して気づくこと

自己分析では、他人と接して気づく内容、自分自身を観察して気づく内容に大別できます。

他人から言われる、しかも複数人から同じことを言われた場合、自分自身がその特徴を持っている可能性が高いです。(例:○○さんは○○だね、など)。性格的な内容、能力的な内容など様々あると思います。

その他にも、自分自身を観察して気づく内容があります。これは主に内的なものです。(例:○○に取り組んでいると楽しい、など)。不思議と、同じ内容でも人によって反応が違ったりします。観察し続けることにより、人生の様々な体験を通して、自分が何に関心があり、喜びを感じ、やる気・情熱があるか、を知るようになります。

 

頭の中にある”自己評価”と違うことも

例えば、ある女性から聞いた話です。その方は、”自分は心がオープンでない”と長年思っていたそうです。そのことを周囲に打ち明けたところ、「○○さんは心がオープンだと思います」と複数人から伝えられたそうです。このように、自分自身に対する自己評価が、周囲と異なることが多々あります。

私自身もこの経験をしたことがあります。私は理系の大学に通い、理系の会社に就職しました。また、会社でも研究開発の仕事に携わっていたため、自分はコテコテの理系人間で技術者気質だと思っていました。ところがある時、起業家の方とお話した時「え、技術者なの?セールスマンかと思った。」と言われ、非常に衝撃を受けました。しばらくはそのことが受け入れられず、「きっとその方は見る目があまりないのでは」と疑っていました。

時が経過し、会社を退職して、接客販売業に就きました。人と会話する頻度が非常に少なく一人で黙々と作業することが多かった仕事から、人と会話して商品を紹介する接客業へと大転換です。最初はこの仕事でやっていけるか不安でしたが、間もなくして、この接客業は自分の合っていることに気づきました。なぜなら、接客がとても楽しかったからです。自信の持てる商材を、丁寧に楽しく紹介していると、不思議と売れていきました。この経験を通して、技術者のように黙々と作業する特性と、直接人と会って接客できる特性、両方を持ち合わせていることに気づきました。何事も実際に取り組んで経験してみないとわからないものです。

 

自分自身を観察する

自分自身を観察するとは、物事に関わった時の自分自身の状態や変化を客観的に注意深く見ることです。

自分自身を観察する、とい一言でいっても、様々な要素がありますが、起業・開業に伴い観察するのに値するのは、その時々で変化する要素ではなく、時間軸で見た時に長い期間もしくは頻繁だった要素です。海に例えるなら、海面のさざなみでは無く、その下で連綿と押し寄せている潮・海流と表現できるかもしれません。(さざなみの要素として、一時的な思考・感情、が該当します)

 

興味関心

世間には、多種多様な遊びや仕事がありますが、何に関心があるか、興味を示すかは、人それぞれです。自分自身が、無限に広がっているように見えるあらゆる物の中で、過去に何に興味関心を示してきたか、現在は何に興味関心を示しているか、幼少期からの歴史を通して改めて見つめてみるのは、自己分析に役立ちます。

  • 乳児期
  • 幼児期
  • 児童期(幼稚園)
  • 学童期(小学生)
  • 思春期・青年期(中・高校生)
  • 成人期(大学生・社会人)

にどのようなことに関心があり、どんな遊びに熱中していたか、何に興味を示していたか、何に喜びを感じていたか、などは、自分の資質を知るために非常に役立ちます。

この作業をする時の注意点は、それに対して良い悪いの判断を加えないことです。他人と比較する評価もいりません。例えば、歌が下手だったにしても、歌うのが楽しかったなら、歌を歌うのが楽しかったで問題ありません。

多くの知識が詰まってきた大人の時期より、まだ外からの影響をそれほど受けていない(教育されていない)時期のころの内容の方が、大人になってから取り組む仕事の核になったりする、と聞いたことがありますが、自分自身の人生を振り返っても確かに様々な点において合点がいきます。

 

内的反応・感じていること

人生では、様々な役割を任される機会があります。

  • 人と関わる役割(例:まとめ役、教える、人前で話す、など)
  • 個人作業(パソコン作業、事務作業、など)

あらゆる経験で、自分自身がどのように感じたかを観察してみるのは、自分を知るのに役立ちます。

不思議と、他の人が嫌がる役割でも、ある人にとってはなぜか充実感ややり甲斐が感じられる、ということがあります。

例えば、何かを素早く処理するのに喜びを感じる、という特徴があれば、事業でもそのエッセンスが発揮されるよう設計すれば、きっと、その方にとっては仕事が喜び溢れたものになるでしょう。

 

自然に出来ること

何気なくやっていること、その人自信の特徴になります。

例えば、

  • 身体を動かして運動するのが楽しい
  • 頻繁に物を改造している
  • 時間があったら絵を書いている

など、様々あると思います。

この何気なく自然にできる内容を活かした仕事のやり方にすると、仕事が劇的に楽になります。

また、ここで大切なのは、自然にできることの内容だけではなく、量も把握することです。

例えば、身体を動かして運動するのが楽しいといっても、楽しいと感じるのは3時間まででそれを超えるとしんどくなる、などです。

自己分析する際、内容を上げるのはよくされているようですが、楽しめる量、心地よい量まで見積もっている方はそれほど多くないようです。その量を把握せずに取り入れると、疲労が翌日に残ったりして、一時的なパフォーマンスは良くてもある期間のトータルのパフォーマンスは落ちてしまう可能性があります。

継続できる程度を知って、心地よく作業することが歩き続けるポイントになります。

情熱

誰かに指示された訳でもなく、ふつふつと湧き上がる湧水のように、何故かやる気がでてくることがあります。

情熱は、生きる活力であり、人生の道標となります。

 

最後に

私は起業したい想いはあっても、長い期間、具体的に何をしたいかわかりませんでした。事業になりそうな様々な事を知っても、どれもやる気にはなれませんでした。そんな中、自分はいったいどのような特徴・要素を持っているのか地道に自己分析して、仕事にそれを活かせるようにしてきました。その結果、その昔会社勤めで感じたような何か身を削って仕事しているような感覚が無くなり、自分に用意されている道をそのまま進んでいるように感じます。

どこかに会社などに属していると、仕事を自分にフィットとするようにカスタマイズするのはなかなか難しいと思いますが、個人の起業・開業の場合、調整幅が大きいです。

注意深く自己分析して、自分に合った仕事の取り組み方をぜひ模索してみてください。

 

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